オーストラリアでワーキングホリデーをしていると年に1回「タックスリターン」という定期イベントが発生します。ネーミングセンスが秀逸で、「リターン」というからお金が返ってくるイメージがつきますが、日本で言うところのただの確定申告です。
ワーキングホリデーに来ている日本人は18歳〜32歳しかいなくて、日本で確定申告したことない人がほとんどで、ほとんど都市伝説のようにタックスリターンのことについて語り合っているのを聞いて、日本の税金に対する意識の低さが政治への無関心にも繋がっているんだろうなーと思いを日本へ馳せたりします。
偉そうに言ってますがオーストラリアの税理知識なんてないので、こっちのオーストラリアはケアンズにある日本人のアカウンタント(日本で言う会計士・税理士)で会社を経営している人に話を聞きました。参考にしてください。
でもまず基本知識から紹介します。
基本知識
オーストラリアのタックスリターンはなんか難しいようで、考え方によってはすっごいシンプルです。それを教えることに定評がある数学講師としてスッキリさせていきたいと思います。
ただやはり、本当にサルでもわかるように書きます、まずは。
1年間で$18,200以下の人
払った税金は全部返ってきます。ただ条件は居住者として認定されることなので、同じところに6ヶ月住んでいることを証明できるようにしないとダメです。
1年間で$18,200〜$37,000の人
$18,200を超えた分は19%の税金を払わないといけません。
なので、もともと働いているところで19%を税金として払っているならそれは返ってきません。もっと多くの%の税金を払っていたならその分は返ってきます。
以上、サルでも分かる説明でした。
あれ?
経費で何か買えばその分のお金は返ってくる、という声が聞こえてきましたね、やっぱり。
そうなんです。
経費について
仕事で使ったようなモノを買ったレシートを出せば、それを所得から引いて税金を払うんです。
だから仕事で使うようなモノを買うときはレシートを残しておけばオッケイですね。
ただ、シューズとか服とかパソコンとかを「欲しいやつあるから、タダやし買おう」っていうのはナイです。
何か経費として落とせるモノを新しく買っても、19%返ってくる可能性があるだけです。
つまり10万円くらい買って、もしそれが全て経費として認められても、2万円しか返ってこないです。当たり前の話すぎますね。
そもそも靴とか服は経費に認められてなくて、パソコンも減価償却っていう仕組みがあるので、実際には10万円のパソコン買っても6000円が税金で返ってくるくらいです。。
まさか10万円のパソコンをタダで買えるとか思ってないですよね?
なら良かったんですけど。
10万使って返ってくるのは6,000円くらいなんで。
これでも分かりにくいって人は私に聞いてください。
で、ここからは聞きたいこととか、巷で言われてる「そんなんありえへんやろ」っていうようなことを、一流企業を退職してワーホリにオーストラリアに行って、アメリカのMBAを取って、アカウンタントとして起業した人に聞いてみましたので、対話形式で紹介したいと思います。
よくある質問と気になったことの会話
の:『えーと、会社設立時の話とかいろいろ気になることがあるんですが、タックスリターンのことをメインで聞こうと思います。よく聞く話で「税金に消えるくらいならタックスリターンの前にちょっと良いモンを買おう」って言うのがあるんですが、それってただ単にその分の税率分が割り引かれて商品が買えるっていうだけですよね?』
あ:『まあ、そういうことですね。ただ、日本と違ってかなり厳密に「経費として認められるもの」というのが決められています。』
の:『日本のようにメシ食った金とかを接待交際費とかにはできないんですか?』
あ:『全くできません。(笑)それどころか交通費も経費にはなりません。』
の:『うそでしょ!交通費って仕事にかかる経費ですやんって感じなんですけど。』
あ:『国が決めているラインでいうとアウトですね。』
の:『じゃあちょっと良い服を買って「仕事で使ってました」っていうパターンしかないですね。。。』
あ:『いや、それもダメです。』
の:『You’re kidding!! あ、すいません英語でました。嘘ですよね?』
あ:『コンバータブルウェアといって私生活で使えるもの、例えばシューズであったり服であったりとかは経費申請を認められていません。ただ、完全なるユニフォーム、会社のロゴが入ってるものや、工場で使うような安全靴は認められています。あと、外で働く人の場合は日焼け止め対策は認められていますね。サングラスとか、、』
の:『サングラス!!レイバンのええやつ買おう。いやーでもトムフォードとか欲しいなー。でも無くすからKマート(日本で言うコーナンとか百均)の$5のやつ買ってレシート残しときます。』
あ:『Kマートいいですよね。』
の:『あとスマホとかパソコンはさすがに経費でいけますよね?使うと言えば使うので。。』
あ:『仕事にももちろんよりますが、私用で使うようなものなので何%分を申請するかですね。ただ、減価償却があってパソコンの場合3年なので、10万円のモノを買っても3万円分しか経費として申請できないので、実質返ってくる可能性があるのが19%かける33%の6%ですね。日本の消費税より少ない6千円です。「10万円のパソコンが6000円引きで買える」ということが得に感じるかどうかは個人の問題ですね。』
の:『ウンコみたいな割引ですね。ボクシングデー(クリスマス前の大セール)待ったほうが賢いですね。』
あ:『笑』
の:『あとですね、噂で聞いたのが「ココにお願いしたらいっぱい税金が返ってくる!」とか言う噂を聞いたんですけど、そんなことってあり得るんですか??普通に考えて誰がやっても同じような気がするんですが、、、』
あ:『そんなアカウンタントがいるなら私のタックスリターンをお願いしたいくらいです。笑 アカウンタントによって得意分野はあったりするんです。例えば投資していたり、不動産を持っていたり、会社を何個も経営していたりなどなど。。ただ、ワーキングホリデーのタックスリターンならどこでやっても同じだと思います。』
の:『ですよねー。営業トークですよね完全に。』
あ:『まあ、日本で確定申告をしたことない人であれば自分でやるのは難しいと思うので、相談だけならタダなんでいくらでも連絡ください。』
の:『ありがとうございました。イタズラ電話します!』
あ:『イタズラ電話はやめてください。』
取材先
EZY TAX SOLUTIONのAKIRA OGUCHIさん
フレンドリーでかつ落ち着いていて、話しやすいお人でした。
私も今年はココでタックスリターンをお願いします!
なんでかって一番安いから!!
$68やで!
サイトはココね→http://ezytaxonline.com.au/ja/
ちなみにこの$68は来年のタックスリターンで経費として使えます。
来年もオーストラリアで働く予定の人は是非一度利用してみることをオススメします。