仮説を検証していこうと思います。
今回の仮説は「過疎が進んでいる子どもの少ない地域や都道府県は、過疎によって教員割合が多くならざるを得ず、結果としてきめ細やかで良い公的教育サービスが受けられる」です。
昨今、各々の理解度に応じて適する教育を与えると謳う個別指導塾が増え、集団指導の塾が減少傾向にあるのは街を歩いても感じるところであります。
その中で、個別指導でも1:1のマンツーマン指導もあれば、1:4でも個別指導を謳う学習塾もあります。個別に対応するなら1:4でも個別指導ですよね分かります。
1:1のマンツーマンと1:4のグループ指導で大きく違うのが「料金」です。
人件費を単純計算すれば、料金は4倍ほど変わってきます。個別指導の学習塾では事前準備がほとんどないので、人件費以外の経費は賃貸料くらいのハズですから。
そんな資本主義経済の中で、ふと「税金で運営されている公立の学校ではどうなってるんだろう」と疑問を持ち、調べてみました。
生徒一人あたりに教師が多い方がキメ細かい指導ができるはずなので、教師割合が多い都道府県に住むのはお得だなと思います。
まずは小学生の教師割合ランキングのtop5とワースト5を見てみます。
順位 | 都道府県 | 学校数 | 教員 | 生徒数 (千人) | 教師1人に対する 子供の数 |
1 | 島 根 | 230 | 3,279 | 37 | 11.3 |
2 | 高 知 | 255 | 3,187 | 37 | 11.6 |
3 | 徳 島 | 253 | 3,252 | 39 | 12.0 |
4 | 鹿児島 | 576 | 7,548 | 93 | 12.3 |
5 | 鳥 取 | 140 | 2,566 | 32 | 12.5 |
44 | 千 葉 | 847 | 18,310 | 330 | 18.0 |
45 | 東 京 | 1,363 | 32,246 | 586 | 18.2 |
46 | 愛 知 | 985 | 22,983 | 424 | 18.4 |
47 | 埼 玉 | 822 | 20,142 | 385 | 19.1 |
48 | 神奈川 | 892 | 24,799 | 476 | 19.2 |
やはり、なるほど子どもが少ない地域では教師の割合が多いです。仮説通りの結果です。
中学についてもみてみましょう
順位 | 都道府県 | 学校数 | 教員 | 生徒数 (千人) | 教師1人に対する 子どもの数 |
1 | 高 知 | 134 | 2,263 | 20 | 8.8 |
2 | 島 根 | 105 | 1,946 | 20 | 10.3 |
3 | 鳥 取 | 65 | 1,485 | 16 | 10.8 |
4 | 鹿児島 | 254 | 4,511 | 49 | 10.9 |
5 | 徳 島 | 96 | 1,912 | 21 | 11.0 |
44 | 千 葉 | 408 | 10,750 | 166 | 15.4 |
45 | 埼 玉 | 449 | 12,238 | 197 | 16.1 |
46 | 東 京 | 819 | 19,209 | 312 | 16.2 |
47 | 神奈川 | 481 | 14,577 | 237 | 16.3 |
48 | 愛 知 | 440 | 13,589 | 221 | 16.3 |
ランキングのトップ5は順位が変わるものの高知、島根、鳥取、鹿児島、徳島が良さそうだということがわかります。
また、最も興味深いことはトップとワーストの教師1人あたりの子供の数が2倍ちかく違うことです。
結論:地方の方が比較的に教師が多く、良い教育サービスを受けられる